「大避難」について

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。現在、台風13号が関東地方に近付きつつあります。970hPaという大型で8日から9日にかけて関東地方と東北太平洋側にかなり接近し、上陸する恐れもあります。8日夕方までに予想される24時間雨量は、最大で関東甲信100ミリ、東北80ミリ。その後の24時間は、関東甲信400ミリ、東北300ミリとされ、気象庁は土砂災害や河川氾濫への警戒を呼びかけています。7月の西日本豪雨をはじめ、...

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
現在、台風13号が関東地方に近付きつつあります。970hPaという大型で8日から9日にかけて関東地方と東北太平洋側にかなり接近し、上陸する恐れもあります。8日夕方までに予想される24時間雨量は、最大で関東甲信100ミリ、東北80ミリ。その後の24時間は、関東甲信400ミリ、東北300ミリとされ、気象庁は土砂災害や河川氾濫への警戒を呼びかけています。7月の西日本豪雨をはじめ、私達の暮らしを守る堤防などのインフラの強度を上回る災害が発生してきています。このような大災害が現代の都市でひとたび起きると、数十万人規模の人々が一斉に避難を迫られる事態が起こり得ます。これが「大避難」です。しかも最新の科学的分析から、もし現代の都市で大避難を必要とする災害が起きた場合、避難そのものが困難になったり、予期せぬ混乱が起こったりすることがわかってきました。
今回は昨年掲載した「大避難」について、再度、考えてみたいと思います。

1.災害情報について
避難を呼びかける前提には、各種の災害情報があります。近年は技術の進歩に伴い、その情報の質・量ともに豊富になり、更に新たな災害が起こるたびに情報の種類が増加しています。ここでは 気象分野における災害情報を紹介します。

(1) 天候関係
 注意報:大雨、洪水、強風、風雪、大雪、波浪、高潮、暴風、雷、乾燥、低温、その他
 警 報:大雨(土砂災害、浸水害)、洪水、暴風、暴風雪、洪水、大雪、波浪、高潮
 特別警報:大雨(土砂災害、浸水害)、暴風、暴風雪、洪水、大雪、高潮
特別警報は平成25年8月30日から施行され、「数十年に一度」のような災害に対し、すぐ命を守る行動をとることを呼びかけるものです。
気象庁 特別警報について
  http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/tokubetsu-keiho/index.html

(2) 洪水に関して
洪水には特別警報は導入されていませんが、河川の「洪水予報」が設定されています。水位ごとに「はん濫注意情報」「はん濫警戒情報」「はん濫危険情報」「はん濫発生情報」の4つがあります。
気象庁 指定河川洪水予報
  http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/flood.html

(3) 土砂災害警戒情報
大雨警報(土砂災害)が発表されている状況で、土砂災害発生の危険度がさらに高まった時に、避難勧告や住民の自主避難の判断を支援するよう、対象となる市町村を特定して都道府県と気象庁が共同で発表します。
気象庁 土砂災害情報
  http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/doshakeikai.html

2.スーパー台風が上陸したら?
(1) 台風の変化
台風は、年間を通して暑い熱帯地方である北緯5度から20度くらいの海上で最も多く発生します。この付近の海は海水の温度も高く雲も多く、台風が渦を巻く力もあるためです。そして太平洋高気圧の風に乗り、台風の進路が決まってきます。台風の勢力が最も強い場所を「最強地点」として抽出すると、日本付近では、本州に上陸したり接近したりする台風の最強地点は平均すると1982年には北緯21度付近、台湾の南側の海上付近でした。それが2012年には台湾にかかるぐらいまで、約150kmも北上している事実が判明しました。そしてこの結果は現在進行形のもので、温暖化が進んだ将来は最強地点が更に北上する傾向が強まる可能性があります。そして最強地点が大きく北へ広がり、日本付近に達することも予想されています。
台風が強くなると大雨も予想されますが、更に心配になるのは高潮のリスクです。高潮とは、湾に向かって台風が進行してきた時に、暴風雨が同じ方向で長時間吹き続けることで生じる「吹き寄せ」と、台風の気圧が低いために海面が持ち上げられる「吸い上げ」が複合して起こる現象です。台風ハイエンでは、2階の天井近くまで水が押し寄せたという証言もあるように、7mの高潮が発生して被害が増大しました。また温暖化が続くと海面の水位自体も上昇します。堤防などハードの整備は進んでいますが、現状の防御レベルを上回るような高潮になる恐れもあります。
国土交通省 高潮発生のメカニズム
https://www.mlit.go.jp/river/pamphlet_jirei/kaigan/kaigandukuri/takashio/1mecha/01-2.htm


(2) スーパー台風上陸からの避難行動
日本ではまだスーパー台風の上陸はありませんが、その危険性が確実に増大してきている現在、もし日本にスーパー台風が上陸したら人々の避難行動はどうなるかのコンピューターシミュレーションを行いました。シミュレーションは台風の発達過程を高精度に表現する研究、高潮の予測の研究、河川の水位変化の研究、人々の避難情報の研究を行っている各研究者の協力の下に行われました。台風は関東に上陸、避難の対象としたのはゼロメートル地帯になる江戸川区・足立区・葛飾区のおよそ180万人です。そのシミュレーション結果は驚くようなものになりました。
①上陸48時間前
台風はまだ本州の1500km以上南の海上に位置し、勢力は940hPa、最大風速50mの「非 常に強い台風」の状態

②上陸24時間前
上陸24時間前の夜、急速に発達した台風の気圧は897hPa、最大風速75m、さらに風速15m以上の風が吹く強風半径は900~1000kmの「超大型」台風になっています。超大型台風接近中のニュースが流れているが、台風の中心部は日本の南800kmに位置し、東京ではまだあまり風も強くありません。この時点で区の外へ自主的に避難する人は7万3000人程度。

③上陸半日前
関東地方は次第に暴風域に入り、交通も乱れ始めることが予想される頃です。台風上陸の8時間半ほど前には3つの区では避難勧告が発令され、およそ23%に当たる56万人が避難を開始する。動き出す車は17万台にもなり、道路の大渋滞、荒川・江戸川・隅田川にかかる橋は動きがとれない状態になる。公共交通機関も混乱が始まる。上陸のおよそ5時間前ごろには風の激しさも増し、電車やバスはほぼ全線で運転見合わせになる。この段階で3区の中にいる人は、避難しようとする人・しない人を含めて162万人。56万5000人が区外を目指しますが、わずか15万人しか脱出が出来ていません。

④上陸3時間前~上陸
この時点では、高層ビルに居住している人は上の階にとどまりますが、浸水の恐れがある区域の人は避難所へ向かいます。3区の避難場所は小学校などが指定されていますが、浸水の危険がない安全な場所は多くはありません。その結果、避難場所へ入ることが出来ず、別の場所を求めて歩き回らざるを得ない人が数多く出て来ますが、強風のために次第に身動きがとれなくなってきます。
そのような中、大雨の影響で水位が高くなっている荒川の水位が高潮の影響で上昇、水が堤防を乗り越える「越流」が始まります。浸水のスピードは速く、およそ2時間で3つの区の大半が浸水し、身動きがとれなくなっている人達に襲いかかります。シミュレーションでは最終的に20万人の人達が、命の危険に晒されている結果になりました。
今回のシミュレーションの避難者数は、江戸川区に居住または区内で働いている人にアンケートを行い、3000人からの回答を基にして算出しました。その内容は、ニュースで「超巨大台風が翌日夜には関東地方に上陸すると予想される」と報道された時に、自宅以外の場所に避難しようと思うかを質問したものです。その結果は「必ず自宅以外に避難する」が4%、「周囲の状況や他の情報に注意を払い、その上で判断する」が34%、「自宅で様子をみる」が36%、「職場などに外出する」が6%、
「普段どおりの生活をする」が19%でした。
自治体が住民に避難を呼びかける基準はいくつかありますが、最大の根拠は河川の水位になります。その基準は区ごとに設けられており、避難の呼びかけの判断も区ごとに行います。3区とも防災計画上は大規模な浸水の恐れがある時は区外への広域避難を呼びかけますが、具体的な避難先は決まっていません。また荒川の氾濫を想定した避難勧告は出されたことがありません。このような状況で56万もの人々が区外への脱出するのは不可能です。そこで必要になってくるのが「広域避難」です。

3.広域避難への取り組み
2015年の鬼怒川決壊の水害を受けて、国土交通省は国が管理する109水系のおよそ400の河川について、最大規模の洪水を考慮した浸水想定を開始しました。またこのシミュレーション結果を受けて、足立区・江戸川区・江東区・葛飾区・墨田区の江東5区が「大規模水害対策協議会」を発足させました。これは大規模水害の恐れがある場合は、共同検討における判断に基づいて区民に対して大規模水害の可能性を伝えるとともに、全ての人を対象に自主的な広域避難の実施を呼びかけることで、早い段階で区民の主体的な避難行動を促します。またさらなる広域避難の実効性を高める為に、大規模水害が発生する概ね一日前に「広域避難勧告」を発表することを目指して、江東5区が連携して広域避難に関する具体化を図っていくものです。
気象災害は「リードタイム」、すなわち雨や風が強くなってから災害が発生するまでに時間があり、避難勧告のタイミングが難しい場合があります。しかし逆に考えれば、地震と異なり突然発生する災害ではないので、避難準備の時間を確保することができます。災害が起きる前から逆算して対策をとるという考え方を「タイムライン」といいます。台風の場合、発生してから上陸するまでの数日間を使うことができ、この間に各自のタイムラインに沿って行動します。しかし行政は、①避難勧告のタイミングをどうするか、②避難先と手段をどうするか、③現実的な対応策を打ちだせるか、という課題に直面しています。
江東5区が具体的に想定した避難の流れは
【災害発生3日前】
5区の職員が集まり検討を開始し、区民に大規模水害の発生や広域避難呼びかける可能性があることを伝える。そしてすべての区民を対象に「自主広域避難の呼びかけ」を行う。

【災害発生1日前】
5区の区長が合同で「広域避難勧告」を発表する。そして公共交通機関を利用した避難を呼びかける。

【災害発生12時間前】
「避難準備情報」を発表。広域避難が難しい要支援者に、ビルの上などに設けた避難所への避難を呼びかける。

【災害発生6時間前】
台風による暴風雨で公共交通機関が止まった場合は広域避難を止め、「避難勧告」を発表して区内にある高層建物の上の階への垂直避難をするように求める。

【災害発生数時間前】
「避難指示」を発表し、速やかに命を守るための行動を求める。
具体的に区外のどこへ避難するのかなど、実効性のある計画になるのはこれからですが、確かな一歩は踏み出しました。

葛飾区 江東5区大規模災害対策協議会の検討結果
  http://www.city.katsushika.lg.jp/kurashi/1000063/1004031/1012226.html
江東区 江東5区大規模水害避難等対応方針
  http://www.city.koto.lg.jp/057101/bosai/bosai-top/topics/topics_0072.html

江戸川区 江東5区大規模災害対策協議会~犠牲者ゼロの実現に向けて~
  https://www.city.edogawa.tokyo.jp/bousai/koto5_daikibo_suigai.html
荒川に面する埼玉県戸田市も、上流側・下流側のどちらで決壊が起きても全市が水に浸かる問題を抱えています。浸水の高さは最大4mにもなり、広域避難が必要になってきます。そこで戸田市に隣接するさいたま市浦和区や南区の高台にある小・中学校に戸田市民も避難できる取り決めがなされました。住民側も具体的な避難場所がわかることにより、安心感を持つことが出来ます。このように少しずつですが、各地で広域避難計画が具体化しつつあります。
戸田市 水害犠牲者ゼロのまちづくり
  http://dsel.ce.gunma-u.ac.jp/toda_ws/cont-30.html

先週日本に襲来した台風12号は、東日本から西日本へ向かうという初めてのコースを辿りました。現在の猛暑を始めとして、今まで経験したことのない気象になってきています。関東地方に台風が来る場合、これまでは次第に勢力が弱まりスピードも速くなった状態が殆どでした。今回の台風13号は勢力が970hPa、スピードも逆に遅くなるという、初めて体験する台風になります。近年は堤防も整備されて災害も減っているため、地域住民も水害に対しては実感がなく、その備えが殆ど行われていない地域もあります。避難訓練も地震を想定した訓練ばかりです。水害の経験がないため「荒川が切れても大丈夫」という意識を持っている住民もいます。今までの概念にとらわれず、台風情報をチェックして、危険になる前に避難するなどの行動をとって命を守っていただきたいと思います。



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緊急掲載(再掲)

「大避難」について  気象編いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。近年、集中豪雨や台風被害の激甚化が進んできています。地震や津波に対しても、これまでの想定を上回る規模の災害が起こる可能性が浮かんできています。2016年に栃木県と茨城県の鬼怒川で豪雨災害が発生しましたが、私達の暮らしを守る堤防などのインフラの強度を上回る災害が発生してきています。このような大災害が現代の都市でひとたび起きると...
「大避難」について  気象編

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
近年、集中豪雨や台風被害の激甚化が進んできています。地震や津波に対しても、これまでの想定を上回る規模の災害が起こる可能性が浮かんできています。2016年に栃木県と茨城県の鬼怒川で豪雨災害が発生しましたが、私達の暮らしを守る堤防などのインフラの強度を上回る災害が発生してきています。このような大災害が現代の都市でひとたび起きると、数十万人規模の人々が一斉に避難を迫られる事態が起こり得ます。これが「大避難」です。しかも最新の科学的分析から、もし現代の都市で大避難を必要とする災害が起きた場合、避難そのものが困難になったり、予期せぬ混乱が起こったりすることがわかってきました。今回からこの「大避難」について考えてみたいと思います。

1.災害情報について
避難を呼びかける前提には、各種の災害情報があります。近年は技術の進歩に伴い、その情報の質・量ともに豊富になり、更に新たな災害が起こるたびに情報の種類が増加しています。ここでは 気象分野における災害情報を紹介します。
(1) 天候関係
 注意報:大雨、洪水、強風、風雪、大雪、波浪、高潮、暴風、雷、乾燥、低温、その他
 警 報:大雨(土砂災害、浸水害)、洪水、暴風、暴風雪、洪水、大雪、波浪、高潮
 特別警報:大雨(土砂災害、浸水害)、暴風、暴風雪、洪水、大雪、高潮
特別警報は平成25年8月30日から施行され、「数十年に一度」のような災害に対し、すぐ命を守る行動をとることを呼びかけるものです。
気象庁 特別警報について
  http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/tokubetsu-keiho/index.html

(2) 洪水に関して
洪水には特別警報は導入されていませんが、河川の「洪水予報」が設定されています。水位ごとに「はん濫注意情報」「はん濫警戒情報」「はん濫危険情報」「はん濫発生情報」の4つがあります。
気象庁 指定河川洪水予報
  http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/flood.html

(3) 土砂災害警戒情報
大雨警報(土砂災害)が発表されている状況で、土砂災害発生の危険度がさらに高まった時に、避難勧告や住民の自主避難の判断を支援するよう、対象となる市町村を特定して都道府県と気象庁が共同で発表します。
気象庁 土砂災害情報
  http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/doshakeikai.html

2.これまでのスーパー台風
(1) 海外における台風
2005年にアメリカ・ニューオーリンズに上陸したハリケーン「カトリーナ」は、ピーク時の勢力は中心気圧が902hPa、最大風速78m(日本の基準では67m)というスーパー台風でした。街を襲った高潮は9m、堤防は8ヶ所で決壊、市内の8割が浸水して、1800人以上の方が犠牲になりました。
また2013年、フィリピンに上陸した台風「ハイエン」は、中心気圧896hPa、最大瞬間風速90mと観測史上例を見ない勢力となりました。この台風により6000人以上の死者、3万人近い負傷者が発生しました。通常、台風は上陸するとその勢力が弱まりますが、ハイエンはほとんど勢力が弱まらずに900hPaの勢力を約一日半維持し、フィリピン中部の島々では60m/s以上の竜巻に匹敵するような強風と、台風による局地的な高潮に長時間襲われました。台風が上陸したレイテ島では、台風の進路にあった住宅や構造物の70~80%が破壊されました。またレイテ島西部のオルモックでも建物の90%が全半壊するなどの甚大な被害が出ました。

(2) 日本における台風
日本では昭和34年(1959年)の伊勢湾台風で、5千人近い死者・行方不明者と4万人近い負傷者が発生しました。この台風も勢力が余り衰えることなく和歌山県潮岬に上陸し、暴風域も広かったため広範囲で強風が吹き、特に紀伊半島一帯と伊勢湾沿岸では高潮、強風、河川の氾濫により甚大な被害を受けました。
昭和36年(1961年)の第二室戸台風は、中心気圧が900hPa未満の猛烈な強さになり、室戸岬では最大瞬間風速84.5m/s以上、大阪で60.6m/sの暴風となりました。この暴風や高潮による被害が大きく、大阪では高潮により市の西部から中心部にかけて31平方kmが浸水しました。
昭和24年(1949年)に神奈川県小田原市の西に上陸したキティ台風も、関東地方では台風の通過が満潮時間と重なったために高潮となり、横浜港では積算潮位より1m以上高くなり、浸水や船舶の被害が多数発生しました。
これ以外にも、台風による最大瞬間風速79.8m/sや85.3m/sという強風が、宮古島で記録されています。近年では大雨による被害が多くなっています。

3.スーパー台風が上陸したら?
(1) 台風の変化
台風は、年間を通して暑い熱帯地方である北緯5度から20度くらいの海上で最も多く発生します。この付近の海は海水の温度も高く雲も多く、台風が渦を巻く力もあるためです。そして太平洋高気圧の風に乗り、台風の進路が決まってきます。台風の勢力が最も強い場所を「最強地点」として抽出すると、日本付近では、本州に上陸したり接近したりする台風の最強地点は平均すると1982年には北緯21度付近、台湾の南側の海上付近でした。それが2012年には台湾にかかるぐらいまで、約150kmも北上している事実が判明しました。そしてこの結果は現在進行形のもので、温暖化が進んだ将来は最強地点が更に北上する傾向が強まる可能性があります。そして最強地点が大きく北へ広がり、日本付近に達することも予想されています。
台風が強くなると大雨も予想されますが、更に心配になるのは高潮のリスクです。高潮とは、湾に向かって台風が進行してきた時に、暴風雨が同じ方向で長時間吹き続けることで生じる「吹き寄せ」と、台風の気圧が低いために海面が持ち上げられる「吸い上げ」が複合して起こる現象です。台風ハイエンでは、2階の天井近くまで水が押し寄せたという証言もあるように、7mの高潮が発生して被害が増大しました。また温暖化が続くと海面の水位自体も上昇します。堤防などハードの整備は進んでいますが、現状の防御レベルを上回るような高潮になる恐れもあります。
国土交通省 高潮発生のメカニズム
https://www.mlit.go.jp/river/pamphlet_jirei/kaigan/kaigandukuri/takashio/1mecha/01-2.htm

(2) スーパー台風上陸からの避難行動
日本ではまだスーパー台風の上陸はありませんが、その危険性が確実に増大してきている現在、もし日本にスーパー台風が上陸したら人々の避難行動はどうなるかのコンピューターシミュレーションを行いました。シミュレーションは台風の発達過程を高精度に表現する研究、高潮の予測の研究、河川の水位変化の研究、人々の避難情報の研究を行っている各研究者の協力の下に行われました。台風は関東に上陸、避難の対象としたのはゼロメートル地帯になる江戸川区・足立区・葛飾区のおよそ180万人です。そのシミュレーション結果は驚くようなものになりました。
①上陸48時間前
台風はまだ本州の1500km以上南の海上に位置し、勢力は940hPa、最大風速50mの「非常に強い台風」の状態
②上陸24時間前
上陸24時間前の夜、急速に発達した台風の気圧は897hPa、最大風速75m、さらに風速15m以上の風が吹く強風半径は900~1000kmの「超大型」台風になっています。超大型台風接近中のニュースが流れているが、台風の中心部は日本の南800kmに位置し、東京ではまだあまり風も強くありません。この時点で区の外へ自主的に避難する人は7万3000人程度。
③上陸半日前
関東地方は次第に暴風域に入り、交通も乱れ始めることが予想される頃です。台風上陸の8時間半ほど前には3つの区では避難勧告が発令され、およそ23%に当たる56万人が避難を開始する。動き出す車は17万台にもなり、道路の大渋滞、荒川・江戸川・隅田川にかかる橋は動きがとれない状態になる。公共交通機関も混乱が始まる。上陸のおよそ5時間前ごろには風の激しさも増し、電車やバスはほぼ全線で運転見合わせになる。この段階で3区の中にいる人は、避難しようとする人・しない人を含めて162万人。56万5000人が区外を目指しますが、わずか15万人しか脱出が出来ていません。
④上陸3時間前~上陸
この時点では、高層ビルに居住している人は上の階にとどまりますが、浸水の恐れがある区域の人は避難所へ向かいます。3区の避難場所は小学校などが指定されていますが、浸水の危険がない安全な場所は多くはありません。その結果、避難場所へ入ることが出来ず、別の場所を求めて歩き回らざるを得ない人が数多く出て来ますが、強風のために次第に身動きがとれなくなってきます。
そのような中、大雨の影響で水位が高くなっている荒川の水位が高潮の影響で上昇、水が堤防を乗り越える「越流」が始まります。浸水のスピードは速く、およそ2時間で3つの区の大半が浸水し、身動きがとれなくなっている人達に襲いかかります。シミュレーションでは最終的に20万人の人達が、命の危険に晒されている結果になりました。

今回のシミュレーションの避難者数は、江戸川区に居住または区内で働いている人にアンケートを行い、3000人からの回答を基にして算出しました。その内容は、ニュースで「超巨大台風が翌日夜には関東地方に上陸すると予想される」と報道された時に、自宅以外の場所に避難しようと思うかを質問したものです。その結果は「必ず自宅以外に避難する」が4%、「周囲の状況や他の情報に注意を払い、その上で判断する」が34%、「自宅で様子をみる」が36%、「職場などに外出する」が6%、「普段どおりの生活をする」が19%でした。
自治体が住民に避難を呼びかける基準はいくつかありますが、最大の根拠は河川の水位になります。その基準は区ごとに設けられており、避難の呼びかけの判断も区ごとに行います。3区とも防災計画上は大規模な浸水の恐れがある時は区外への広域避難を呼びかけますが、具体的な避難先は決まっていません。また荒川の氾濫を想定した避難勧告は出されたことがありません。このような状況で56万もの人々が区外への脱出するのは不可能です。では、どうするか?
次回は、広域避難について考えてみたいと思います。

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大掃除のついでに防災を

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。2016年もあとわずか、大掃除の時期がやって来ました。今回は大掃除をしながら、ついでに防災や備蓄の見直しについて紹介したいと思います。1.室内の点検大掃除の際には、普段はやらない家具の裏や見えない場所、手が届かない場所などもきれいにします。また家具を動かす場合も多くなります。この機会を利用して防災面の点検もやってみましょう。(1) 寝 室防災の観点から、真...
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
2016年もあとわずか、大掃除の時期がやって来ました。今回は大掃除をしながら、ついでに防災や備蓄の見直しについて紹介したいと思います。

1.室内の点検
大掃除の際には、普段はやらない家具の裏や見えない場所、手が届かない場所などもきれいにします。また家具を動かす場合も多くなります。この機会を利用して防災面の点検もやってみましょう。

(1) 寝 室
防災の観点から、真っ先に点検する場所は寝室になります。寝ている間は無防備になり、地震などで家具が転倒すると身の危険に直結します。たんすなどの大きな家具は、出来るだけ寝室には配置しないようにします。寝室以外に場所がない場合は、ベッドや布団から遠ざけます。もし部屋が狭くてそれも無理な場合は、倒れてもベッドやドアを塞がないように場所や向きを変えます。家具を動かせない場合は、L字型金具や突っ張り棒などで固定しましょう。固定しても倒れるから無駄だと言われる方もおりますが、少しでもドン!→バタン!の直撃から身を守るために、家具類の固定はしておきましょう。
また突っ張り棒は地震が起きるたびに緩んで来るので、既に固定されている方は家具の上の埃を掃除するついでに、突っ張り棒の緩みを確認して締め直しておきましょう。
背の低い棚の上に小さな鉢植えやちょっとした飾り物を置く場合も、棚はドアやベッドのそばを避け、物は滑り止めマットを敷いた上に置きましょう。

(2) 廊下や玄関
廊下は避難する時の大切な経路になります。ここが通れないと家からの脱出が困難になるので、通路にある障害になる大きな物をどけたり、割れる恐れのある花瓶やつぼ、水槽などは移動させるか片付けましょう。玄関も大きな物が倒れて塞がないように、整理しておきましょう。またベランダも人が通りやすいように片付けておきましょう。特にマンションは逃げ道が玄関かベランダの2ヶ所しかないので、通路の確保はとても重要になってきます。

(3) 台 所
食器や調理器具などの収納も、大掃除の際に見直してみましょう。鍋や大皿などの重たいものは、棚の下段に収納します。食器棚は転倒防止のためL字型金具や突っ張り棒などで固定し、観音開きの扉が開かないようにストッパーを取り付けておきましょう。ガラスには飛散防止フィルムを貼りましょう。
台所や冷蔵庫の掃除は、備蓄用の食料が足りているか、賞味期限は大丈夫かといった確認も兼ねて行います。備蓄は一週間程度はあった方が安心ですが、冷蔵庫に大量の物があると停電した場合には痛んできます。量を把握して、日々の食事で使いながら買い足しておけば大丈夫です。
食料品以外にも、常備薬や電池、カセットコンロのボンベなど、使用期限のあるものの点検や買い足しをしておきましょう。
東京都防災ホームページ 家具・家電転倒防止対策
  http://www.bousai.metro.tokyo.jp/bousai/1000027/1000289.html
NHK備える防災 今すぐ出来る!家の中の地震防災
  http://www.nhk.or.jp/sonae/special/bousai_no_chie/index.html

2.非常持ち出し品
大掃除で家の中の点検をする時に、非常持ち出し品も改めてチェックしておきましょう。非常持ち出し品には、一次持ち出し品と二次持ち出し品があります。

(1) 一次持ち出し品
一次持ち出し品は、最初の3日間を乗り切るための物品です。災害が起きると、特に大規模な災害ほど、最初の3日間ぐらいは災害救助応援が来ないことも予想されます。この3日間をとにかく乗り切るための、命を守るために必要な物を備えましょう。
① 枕元に置いておくもの
地震は就寝中に起きるかもしれません。とっさの時でもすぐに持ち出せるように、まとめて置いておきましょう。
・懐中電灯、靴、ヘルメットや帽子、防災マスク、軍手、タオル、貴重品袋、スマホ充電器
② 非常持ち出し袋
非常持ち出し袋で持ち出せる重量は、成人男性で8kg、成人女性で6kg、高齢者や子供は3kgぐらいが目安です。本当に必要な物をよく選び、持ち出せる量のものにしましょう。
・懐中電灯、ホイッスル、手回し充電式ラジオ、ヘルメットや帽子、防災マスク、軍手、ラ
 イター、飲料水や非常食、簡易トイレ、トイレットペーパー、救急用品、衛生用品、スマ
 ホ充電器、貴重品(保険証、免許証、通帳、有価証券のコピー)、その他眼鏡や薬等
③ 常に持っていたい物
・持病の薬、携帯電話、ペンライト、ホイッスル、家の鍵

(2) 二次持ち出し品
自宅の安全が確認できれば、自宅での避難生活が始まります。二次持ち出し品は、避難生活のために備えておくべき物になります。一次持ち出し品が命を守るために必要な物ならば、二次持ち出し品は生活するために必要な物になります。
① 物置などにまとめて備蓄
避難生活をする上で必要になる物を、アウトドア用品などと共に纏めて置いておくと便利です。
・大型懐中電灯、小型消火器、簡易食器、寝袋、救出用具、飲料水や非常食、着替え、飲料
 用ポリタンク、カセットコンロと燃料、毛布、ビニールシート、衛生用品、ロープ、軍手
 や手袋、大型ビニール袋、簡易トイレ、ウエットティッシュ類、その他
② 備蓄しておきたい食品
加熱しなくても食べられるもの、水を余り使わずに調理出来るものをストックしておくとよいでしょう。家族の人数によって必要になる量も異なります。最低3日分は各家庭にあったものを揃えておきましょう。またペットを飼っている家庭では、ペットの分も忘れずに用意しておきましょう。
・水、無洗米、レトルトご飯、乾麺、インスタント食品、スープ、缶詰、レトルト食品、野
 菜ジュース、菓子、栄養補助食品 その他
防災グッズは何を用意したらいいのか?
  https://allabout.co.jp/gm/gc/2245/2/

大掃除の時に物を出来るだけ片付けて減らすと、災害時も安全で、今後の掃除も楽になります。また大掃除は家族で行うことが多いので、災害時にどんな物が危険になるか家族で話したり、非常時の連絡方法を確認したりすれば、防災意識を高めるのにも役に立ちます。


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備蓄品備忘録 その3

いつもブログをごらんいただき、ありがとうございます。前回に引き続き、地震前に買い置きしていた物品について紹介したいと思います。1.飲料関係・水 2Lペットボトル6本入り×3箱 12Lのウォーターサーバー用ボトルが7本、500mlペットボトル48本・長期保存の牛乳1L×12本・   〃  豆乳1L×12本・小岩井の野菜ジュース 850mL×24本  これは貴重な野菜源となりました・インスタントの味噌汁 10食・コーンスープ・コンソメスープ・オ...
いつもブログをごらんいただき、ありがとうございます。
前回に引き続き、地震前に買い置きしていた物品について紹介したいと思います。

1.飲料関係
・水 2Lペットボトル6本入り×3箱 12Lのウォーターサーバー用ボトルが7本、500mlペットボトル48本
・長期保存の牛乳1L×12本
・   〃  豆乳1L×12本
・小岩井の野菜ジュース 850mL×24本  これは貴重な野菜源となりました
・インスタントの味噌汁 10食
・コーンスープ・コンソメスープ・オニオンスープ 各30食
・電気ポット これはガスが止まっていたのでまさに命綱の一つでした 
4L×2本 2L×1本
・お茶・ドリップコーヒー 200杯分
・紅茶ティーパック 400杯分
・ココア・ミルクティーの粉、他  各2缶
・ポカリスエットの粉 10袋 
・醤油・味噌・コンソメ、その他調味料  各5本前後

飲み水と限定しがちですが、実際に水だけを飲むことは少なかった気がします。出掛ける時に必ずバッグに入れましたが、自宅にいる時は口にしませんでした。寒い時期でしたので、子供たちもとにかく温かいものをよく飲んでいました。これもたまたまなんですが、キャンプに行く際にいつも缶入りの飲み物の粉など大量に持っていくので、それの延長線で手持ちがありました。スープ類や珈琲・紅茶・味噌汁、本当に心までホッとしたのを覚えています。長期保存の牛乳や豆乳・野菜ジュースは自宅まで箱で届けてもらうのでいつも買置きしていたもので、とても助かりました。全く手に入らないものばかりで子供たちの必需品ですからね。

2.その他の災害用品
・懐中電灯 キャンプ用に大小10個 
・ランタンとキャンドル ランタン3個、中に置く丸いキャンドル100個  これもキャンプ備品
・乾電池  単3×40個 (ゲーム機用に大量買いしてた)
・携帯ラジオ  FMも入るものが音も聞きやすい
・ろうそく・マッチ・ライター  これもキャンプ備品
・CDラジカセ  
・使い捨てカイロ 50個入り×5箱
・ティッシュペーパー  5個入り×10パック
・使い捨てマスク  50枚入り×6箱  もう少し欲しいかもしれません
・生理用品  10パック
・紙おむつ・粉ミルク 無いと本当に大変です!絶対買えませんから!
・アルコール消毒液  プッシュ式3本と詰め替え5L
・軍手・ゴム手袋・
・スニーカー・マリンブーツなどの底の厚い長靴 (どこもかしこも危険です。厚い底ではきやすいものを)
・布ガムテープ (貼るのは当然、段ボールの家の組立や、傷口の止血・カバーも出来文字も書ける万能選手)
・マジックペンなど書くものとメモ紙 (伝言や覚書用。布ガムテープや救急用の絆創膏に書いても可)
・レジャーシート・使い捨てレインコート・エアー枕・ナイフ・カッター等

001.jpg 

↑ イケアで一つ499円で買ってキャンプで重宝してました。(※現在は599円です)
まさか震災であんなにも活躍するとは思ってもみませんでした。
買っておいて良かった~
下記の写真のろうそくをセットして使います
002.png
↑ 同様にイケアで100個399円で買ったろうそく。 お皿などの上でも使えます。(※現在は499円です)

携帯ラジオはずっと聞いていると音も悪くイライラしてきます。CDラジカセですと広い場所でみんなで聞けますし音質も良く、また疲れた時にCDを聞く事も出来て、電池と場所が許せばCDラジカセを2台目にお勧めします。
懐中電灯は夜間のトイレや真っ暗な外の移動の必需品。乾電池は無いと悲惨です。携帯の充電が出来ません。ラジオも聴けません。音があるだけで安心できます。ろうそくは倒れたり風で消える事もあるのでランタンと中に置く丸いキャンドルがあると重宝します。どちらもイケアで安く大量買いしていて助かりました。
ティッシュペーパーは大量に使います。寒い時期でみんな鼻水垂らしまくりでしたし、水が出るまでは洗う代わりに拭く事も多く、用途に合わせトイレットペーパーとウェットティッシュと使い分けして重宝しました。マスクも片付けや外出時に色々なものを防いでくれたり、また防寒用にもなります。お化粧出来ない女性の顔隠しにも使えますね。絶対買えなくて、手持ちがないと困るのが生理用品と紙おむつと使い捨てカイロです。
買い出しの時に毎朝5時前からぐるぐるに着込んで開店の10時までじっと並びました。本当に骨まで凍えて寒さで気を失いそうになりながら、唯一使い捨てカイロから暖を取って耐えました。当初は一人3個限定。それが5個になり、10個になり、少しずつ買える数が増えて行って1ヶ月後位にやっと個数限定なしとなったような気がします。朝の水汲みを終えて子供達が交代に来てくれて、つかの間朝日の当たる場所で固まった体をほぐして、また並んでと、今思えば夢のようです。ほんの2年前なんですよね。何でか涙が出ます。
何も言わなくても、姉と私の行動を見て、子供たちで集まって色々と話をしたようで、たくさん手伝ってくれて、自主性とか奉仕の精神とか、なかなか口で伝えられない大切なものを自分たちで育みしっかりと根付かせてくれたようです。そういう意味において、災害も良い面とそうではない面があると私は思います。

3.これだけは普段から準備していたい
自分にとって必要な物、無ければ困るものを優先して一つの袋等に入れておいて下さい。メガネやコンタクトレンズ、持病の薬に入歯や補聴器。これらはある程度流通が戻ってもなかなか調達が難しいですし、何より自分が日々困ります。これらは避難所でも手に入りません。
それから、携帯は命綱に近いものがあります。最初は安否確認、少し経つとツイッター等で色々な情報収集に必須です。3.11の時、○○スタンドで何時からガソリンや灯油販売する とか△△店でおにぎり販売があるとか、××は片側通行出来るようになったなど、電気が復旧するまでの間の貴重な情報窓口になりました。使う為の充電器・電池と電池式充電器は必須です。
*筆者注
3.11の際、津波から避難して建物の屋上で孤立状態になった方が、海外留学中の息子さんに現在の状況をメールで送り、それを受け取った息子さんがツイッターでその旨を発信し、それをリツイートされた方々からの連絡で救助されたという実例がありました。日頃から携帯の充電をこころがけておきましょう。

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備蓄品備忘録 その2

いつもブログをごらんいただき、ありがとうございます。今回は地震前に買い置きしていた物品について紹介したいと思います。 1.トイレ関係・トイレットペーパー  12個入り×20袋以上・災害用 使い捨てトイレ 50回分×2セット・段ボール 出来れば飲み物などが入っていた細長い高さのあるものが良い 他にも数枚・大きめのビニール袋、小さめのポリ袋、コンビニ等のビニール袋 各セット5~10袋・新聞紙 1ヶ月分位・バケツ...

いつもブログをごらんいただき、ありがとうございます。

今回は地震前に買い置きしていた物品について紹介したいと思います。

 

1.トイレ関係

・トイレットペーパー  12個入り×20袋以上

・災害用 使い捨てトイレ 50回分×2セット

・段ボール 出来れば飲み物などが入っていた細長い高さのあるものが良い 他にも数枚

・大きめのビニール袋、小さめのポリ袋、コンビニ等のビニール袋 各セット510

・新聞紙 1ヶ月分位

・バケツとひしゃく  無ければ取っ手のついたカップやボールなどでもOK

・消毒用スプレー・おしりふきやウエットティッシュ、使い捨てゴム手袋

 

   エコクイック  ← 3本セットで2,520円 これに詰め替え用5リットルを常備してます

サトウキビ100%植物由来の100%植物、口に入っても食品についても大丈夫なものです。ふき取りや消毒に掃除と普段から使って重宝してます。

また、排水溝にシュッとしているだけでヌメリも防げて衛生的です。

 

トイレは水が止まっている状態。もしお風呂の残り湯や余分な水があればだいぶ違います。

トイレ内に、中にビニール袋をセットした段ボール箱を置き、使用後のトイレットペーパーは全てそこに捨てます。水の節約の為、小の場合は何回か分を溜めて、ある程度でバケツの水を便槽の中に12杯入れて流したつもりとする。大の場合、水が残り湯など豊富な場合は思い切りいつも通り流しても良い。水が少ない場合はビニール袋と新聞紙を床に置いてそこに出し、拭いた紙も一緒にしっかりと包んで密封し、専用のゴミ袋を用意してベランダなどの室外に保管する。この方法を使ったので、買置きの使い捨てトイレは使いませんでした。

ただしマンションの場合、配管の調査が終わるまで排水禁止などと言われる場合があるので、臨機応変に対応して下さい。また避難所などを使う場合も、このダンボールにペーパーを捨てる方法を使うと、トイレが汚物でてんこ盛りになって使えなくなるのを防げます。実際自分が姉のマンションの集会所に行った時は、既に軽くてんこ盛り状態だったのをゴム手袋をして取り除き、「ペーパーは段ボールへ!」と張り紙をして、その後は無事に使い続けることが出来ました。水は近所で井戸をお持ちの方が解放して下さり、交代で汲みました。川から汲んで来たご家庭もあったとも聞きました。

マンションに限った情報ですが、震災後断水しても、屋上の貯水槽には水があります。停電していても引力で水は落ちてきます。揺れが治まったらお風呂の蛇口をひねってみて下さい。うまくいけば水が確保出来ます。ただし、配管の破損などで水漏れが起きる可能性があるので覚悟の上でやってみて下さい。

*筆者注

 中南米などの国々では水の流れが弱いため、日頃からペーパーはトイレには流しません。個室の中にゴミ箱が置いてあり、そこに捨てるようになっています。3.11の際、筆者の家も当日の夜から断水したので、その方式に切り替えました。筆者は何度も中南米ヘ行っていたので、全く抵抗感はありませんでした。

 

2.食事をするための物

・紙コップ・紙皿・紙ボウル あればあっただけ便利。コップは500個、皿とボウルは大小合わせて300

・割りばし これも同上 300

・ラップ  50Mラップ 20

・アルミホイル 25M巻き10

・ビニール袋 大小各5パック

・ゴミ袋 各サイズ5パック

・ウエットティッシュ 200枚入り5パック×2セット

紙コップ類は、毎年キャンプに行くので、常に備蓄していました。他のものも車で買い出しに行った時に安く大量買いしていました。腐るものではないので置き場所さえあれば、いくらあっても多いことは無いです。100円ショップに大量にあります。ラップは紙皿などに敷いて使えば複数回使えます。ホイルも同様ですし、料理の際にも使えます。

とにかく、ゴミ収集の再開までは大量のゴミの保管があり、いかにゴミを出さないか、いかに臭いを出さないか等々気苦労もあります。ゴミ収集再開は半月後位だった気がします。

 

3.食料品

・米 とても大事です。震災時は手持ち20キロ

・レトルト食品 カレー・シチュー・丼物・他  50個位

・パスタ・各ソース 1キロパスタ×5袋 各ソース20

・粉もの お好み焼きの素、ホットケーキミックス、チヂミの素、たこ焼きの素、ナンの素、他 各35

・缶詰 各種魚30個、ウィンナー5個、肉系5個、フルーツ系色々20個、スープ類20個、ツナ缶20個、他

・カップラーメン 数個、袋入り麺10食、カップスープ10

・乾燥海苔、瓶詰つくだ煮 適宜

・冷凍庫に 500g入りウィンナー10袋、ナゲット2袋、レトルトハンバーグ10個、冷凍ピザ・ナン数枚

・プロテイン たまたま子供が飲んでいたので、3キロ袋×3

・ソイジョイ(大豆バー) 20

・カロリーメイト 5

・チョコ 個別包装の30枚入り位のもの数種  6

・井村屋の保存缶  5年間保存出来るようかん×6

・スナック菓子  色々10

・クラッカー 数種類×10

・各種ジャム・ピーナッツクリーム

・ナッツ ミックス・くるみ・アーモンド・かぼちゃの種・ドライフルーツ等1キロ袋で各2袋程度

・ガム 150gボトル×5個 歯磨き代わりになってとても重宝しました

・野菜類 じゃがいも5キロ、・大根3本、・キャベツ3玉、玉ネギ3キロ、他少々

・スープカレーとボイル北海道産野菜

カレーコレ、ネットでお取り寄せして子供達にもバカうけした絶品です。北海道のボイルした野菜もついているので使えると思い備蓄品に加えました。冷凍便で届くので保存がききます。このセットを3セット買うと5,000円で送料も無料で、普段の食事にも使えて重宝です
 

 

食料品は、いわゆる災害用長期保存用品は全く要りませんでした。仕事をしているので普段から買い物はまとめて元々大目に買い込む習慣があり、それでOKでした。普段食べるものなので、先入れ先出しを心掛け、期限の切れる前に回転させているので、比較的食べられる期間も長く問題ありません。災害用品として売っているものは高いし、また食べつけないし、期間が長いからと放置して気付けば期限が切れていたり、意外と無駄になると思います。それとこれはお子さんがいる家庭は特になんですが、お菓子、これ大事です。全く手に入らなくなります。チョコは大人も子供も必須ですね。また、ナッツ類は貴重なビタミン補給になりますし、口寂しい時にもなかなか良かったです。ガムは水が止まっている間の歯磨き代わりにもなりました。缶詰やレトルト類は色んな種類が増えました。こんなのがあるんだ!と驚くばかりです。

ガスが1ヶ月近く止まり、毎日ホットプレートで料理しました。粉モノが大活躍してくれて、それと冷凍庫のウィンナー、これには助けられました。缶詰の魚類も貴重なタンパク源になり、果物の缶詰は本当にとても幸せな気分になれました。子供たちがホットプレートの創作料理に目覚め、毎回様々なチャレンジをしてみんなで写メしまくり、とても楽しい食事時間も過ごせました。ラーメンもホットプレートで作りましたよ。

どうしても不足するのが野菜。特に青物です。これだけは致命的でした。数ヶ月後に店頭に並び始めても放射能汚染が怖くて買えませんでした。手持ちの野菜を大切に少しずつ使いましたが、この点だけは、冷凍の野菜や最近見かけるドライチップの野菜を備蓄リストに加えるべきかもしれません。

 

次回に続く。


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