速報 草津白根山噴火

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。2018年1月23日午前9時59分頃、群馬県西部にある草津白根山の本白根山の鏡池周辺で噴火が発生しました。24日の時点で、1人が死亡、11人の負傷が確認されています。今回はこの噴火について、速報として紹介したいと思います。 1.これまでの経過草津白根山は、本白根山・白根山・逢ノ峰の三つの山の総称になります。もともと噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)の指定...
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。

2018123日午前959分頃、群馬県西部にある草津白根山の本白根山の鏡池周辺で噴火が発生しました。24日の時点で、1人が死亡、11人の負傷が確認されています。今回はこの噴火について、速報として紹介したいと思います。

 

1.これまでの経過

草津白根山は、本白根山・白根山・逢ノ峰の三つの山の総称になります。もともと噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)の指定を受けていましたが、20146月に小規模な噴火が発生する可能性があるとされ、噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引き上げられました。この時は白根山にある「湯釜」で白濁が見られたりの現象が発生しました。しかし、その後は特に活動の活発化もなく、20176月に噴火警戒レベル13年ぶりに引き下げられました。

白根山は明治以降に噴火を繰り返しており、湯釜と呼ばれる火口湖周辺には、地震計や傾斜計などの観測網が整備され、気象庁が重点的に観測していました。しかし本白根山は過去一千年以上にわたり大きな噴火の記録がなく、監視カメラ等の観測網の整備も進んでいませんでした。近年になり溶岩流を伴った3000年前の噴火を含め、約5000年前~1500年前に比較的大きな噴火が6回起きたことが分ってきました。しかし限られた人や予算の中、白根山の方の観測を充実すべきとされていました。

今回の噴火では、振幅の大きな火山性微動が約8分間捉えられましたが、カメラ映像がないためすぐに噴火の確認をとることが出来ませんでした。また2014年の御嶽山噴火を受けて導入された、噴火をいち早く知らせる「噴火速報」も発表できませんでした。

 

2.噴火の特徴

今回の噴火は「マグマ水蒸気爆発」と言われています。これは地下から上がって来るマグマが地下水に接触して、爆発する現象です。その際、火山灰や噴石などを噴出させます。今回もかなり大きな噴石が飛んでおり、レストランの屋根を突き破ったり、犠牲者も出てしまいました。

事前に何度か火山性微動が発生している場合は、噴火警戒レベルの引き上げや、スキー場の休止などの対策もとれますが、今回は微動発生直後に噴火したため、多くの方が巻き込まれてしまいました。

特に現場の草津国際スキー場は人気が高く、スキー客は「火山に来ている」という認識はほとんどなかったと思います。またスキー場のゲレンデは木や岩などの障害物を取り除いて整備されているため、噴火が起きた場合は身を隠す場所がありません。今回の噴火に遭遇された方で、雪の中に身を隠すようにして避難した方もいらっしゃいましたが、やはり噴石でケガを負われました。ロープウェイも窓ガラスが割れたりしましたが、特にスキーリフトは身体を守る物が一切ないため、噴石に襲われたらひとたまりもありません。

 

3.今後の状況

今回の噴火は、一般的には規模の小さな噴火になります。顕著な地殻変動や火山性地震も減ってきて、すぐに噴火活動は小康状態になったようです。しかし「マグマ水蒸気爆発」の場合は噴火が続く可能性があり、このまま終息するかはまだ分かりません。

積雪時に噴火が起きると、溶岩などの熱で溶けた雪が火山灰と一緒に一気に下流に押し寄せる「火山泥流」が起きる場合があります。また雪崩の可能性もあり、今回も噴火の影響で雪崩が発生したようです。

地元の草津町では、未だに避難計画が策定されていません。噴火警戒レベル2の時は、人の出入りが規制されていたので、避難計画の策定は後でよいという甘えがあったと、町の担当者は話しています。特に本白根山の噴火は、誰一人想定していなかったようです。

 

噴火の翌日から、草津国際スキー場は安全な一部のゲレンデを再開しています。また草津温泉は噴火箇所から約7キロ離れているため、特に影響はありません。これから草津温泉やスキーへ行かれる方は、安全を第一に考え、必要な情報を確認した上で、出かけるようにしてください。自然は人間の思うようにならないことを、くれぐれも忘れることなく!


 

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2017年を振り返る

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。2017年の酉年は、善き流れは一層善き流れとして未来へきちんと繋ぎ、結ぶ。そして悪きものは酉年にてすべてを清め、改め、浄化して、明日へと繋ぐことがないようにしっかりと清め改めるという意味を持つ年でした。今回は2017年の自然災害を振り返ってみたいと思います。 1.地 震(1) 日本国内気象庁のまとめによると、2017年に国内で発生した震度1以上の地震は2,025回に...

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。

2017年の酉年は、善き流れは一層善き流れとして未来へきちんと繋ぎ、結ぶ。そして悪きものは酉年にてすべてを清め、改め、浄化して、明日へと繋ぐことがないようにしっかりと清め改めるという意味を持つ年でした。

今回は2017年の自然災害を振り返ってみたいと思います。

 

1.地 震

(1) 日本国内

気象庁のまとめによると、2017年に国内で発生した震度1以上の地震は2,025回にのぼりました。熊本地震があった2016年は6,500回を超えたので、その3割ほどになる少ない回数でした。また比較的大きな地震も少なかった一年で、震度4の地震は32回、震度5弱は228日の福島沖、71日の北海道胆振地方、72日の熊本県阿蘇地方、106日の福島県沖の4回、震度5強は620日の豊後水道、625日の長野県南部、711日の鹿児島湾、98日の秋田県内陸部の4回、震度6以上の地震はありませんでした。

地震の規模を示すマグニチュードで見ると、最大のものは59日に宮古島近海を震源としたM6.4106日に福島沖で発生したM6.3921日に三陸沖で発生したM6.3が挙げられます。

昨年で特筆すべき点は、東海地震の事前予知を基本にした防災計画が全面的に見直されたことです。これは地震の事前予測は不可能ということを認めたことになります。なおこの件については、次回に詳述します。

(2) 海 外

比較的静かだった日本国内に対して、海外ではM7を超える地震が12回も発生しました。そのうち2回はM8を超えています。昨年発生した最も大きな地震は、122日の南太平洋ソロモン諸島でのM8.4になります。しかし震源の深さが170kmと深かったため、特に被害はありませんでした。

98日にはメキシコ太平洋側チアパス州沖でM8.2の地震が発生し、102人の方が亡くなりました。そして20日後の919日には、今度はメキシコ中部を震源とするM7.1の地震が発生し、369人の方が亡くなりました。この時には首都のメキシコシティでも建物倒壊などかなりの被害が発生しました。地震の発生が日中だったため、幾つかの小学校が倒壊して、多くの児童が犠牲になりました。またこの919日は、32年前の1985年の同じ日にも1万人近くが亡くなった大地震が発生しており、午前中に各地で避難訓練が行われたその午後にまさかの大地震発生でした。メキシコシティは震源地から約90キロほど離れていますが、元々は湖を埋め立てた土地のため地盤が悪く、多くの建物の倒壊や一部損壊が発生してしまいました。筆者は地震発生2日後にメキシコヘ行きましたが、往復の飛行機で日本の緊急援助隊と一緒になりました。国内ではあまりニュースにも取り上げられませんでしたが、メキシコの空港ではそこに居合わせた一般のメキシコの人々から、救助に来てくれたという感謝の思いの拍手を受けていました。

1113日にはイランとイラクの国境付近でM7.3の地震が発生し、500人近くの方が亡くなりました。この地震が昨年では最も犠牲者が多く出た災害でした。

 

2.火山活動

2017年は環太平洋火山帯での噴火数が、近年では最高のレベルになってきました。同時に33もの火山が噴火していたり、コスタリカでは3つの火山が同時に爆発的噴火を起こしました。以前より噴火が続いているメキシコのポポカテペトル山では、9月の地震の後、その活動が一時的に活発になりました。またインドネシア・バリ島のアグン山では、噴火の兆候が現われて近隣住民が避難してから1ヶ月以上も経過してからの大噴火となりました。一時的に空港が閉鎖されたため、観光客が足止めになったりしましたが、事前避難のため人的な被害はありませんでした。

国内での火山活動は比較的静かでした。日光の男体山が新たに「活火山」に指定されましたが、現在のところ噴気活動は認められません。一方、20119月に噴火した新燃岳が6年ぶりに、201311月に活動が始まった西ノ島が201511月以来、15ヶ月ぶりに活動が再開しました。阿蘇山は20148月以来出されていた噴火警戒レベル2が、レベル1の「活火山であることに留意」に引き下げられました。

 

3.台風などの風水害

日本には毎年数個の台風が上陸しますが、2017年もいままでにはない動きをする台風が発生しました。

72日に発生した台風3号は、九州に上陸して日本列島を横断して行きましたが、台風通過後も福岡県と大分県では豪雨が続き、平成297月九州北部豪雨が発生し、甚大な被害が出ました。7月下旬頃になると熱帯低気圧が多発し、21日から30日の10日間で台風が6個も発生し、7月の台風発生数は8個となり史上最多タイ記録となりました。723日には4個の台風が同時に存在しました。これは1994年以来、23年ぶりのこととなります。

また20日に南鳥島付近で発生した台風5号は、台風として19日間も存在し、これまでで1位タイの長寿台風となりました。台風5号は日本のはるか東の太平洋上で大きな楕円を1周描くような進路をとり、小笠原諸島付近を迷走した後、31日には950hPaまで急速に発達して「非常に強い」台風へと勢力を強めて九州に接近しました。87日には室戸岬付近を通過し、和歌山県に上陸してから日本海側へ抜け、8日に温帯低気圧になりました。

1016日に発生した台風21号は、強風域が半径800km以上、中心付近の最大風速が44m/s以上の「超大型」台風になりました。静岡県掛川市付近に上陸した時の中心気圧は950hPa、最大風速は40m/sでした。「超大型」での日本への上陸は、台風の確実な記録が残る1991年以降初めてのことでした。

9月には大西洋でハリケーン「イルマ」が発生し、ハリケーンの等級として最大の「カテゴリー5」に発達しました。「カテゴリー5」は風速70m/s以上で、多くの建物が破壊され、幹線道路が切断される状態を指します。直撃されたカリブ海の島々では、建物の95%が何らかの被害を受けた島や、ほぼ居住不可能なまでに破壊された島もあり、甚大な被害が発生しました。「イルマ」は大西洋で発達したハリケーンの中で、過去最強のものでした。また直後にはハリケーン「マリア」が発生し、プエルトリコを直撃し、強風と豪雨に伴う「壊滅的」な洪水に襲われました。

 

2018年が始まったばかりの15日、富山県を震源とする地震と茨城沖を震源とする地震が3秒違いで発生し、緊急地震速報が流れるという出来事がありました。これは二つの地震を一つの地震と捉えた結果の誤報でした。また同日の夜中、日付としては翌日になりますが、千葉県北西部を震源とするM4.8の地震が発生し、東京23区や横浜市で震度4が観測されました。

比嘉良丸氏によると、これらの地震は啓示的には震度5強以上が発生し、その動きが関東の内陸部を中心に広がり、その後震度7クラスの地震へと繋がり、最終的には一気に地殻変動へ連鎖連動してゆく流れの地震であると伝えられていたそうです。幸いにも小さな震度で済みましたが、油断出来ない状況が続いているようです。イザという時には自分や家族を守るという強い意識を持ち、物事が起きた際の集合場所の取り決めや連絡方法など、すべての物事に意識を傾けきちんと決めておくことは大切なことになります。

110日には中米・コスタリカのカリブ海で、M7.6の大地震が発生しました。幸いにも津波は観測されず、また震源地が陸地から離れていたので、被害もありませんでした。

また現在夏になる南半球のオーストラリア・シドニーでは、観測史上2番目に高い47.3℃を記録、反対に冬の北半球のアメリカは大寒波に襲われ、ニューヨークのマンハッタンでは25cmもの降雪がありました。12月に大規模な山火事に襲われたカリフォルニアでは、大雨による洪水と土石流に襲われました。

新しい年が始まったばかりで、大地震、洪水、異常高温、寒波などに見舞われています。今年は戌年ですが、過去の戌年を振り返ると19589月の狩野川台風では犠牲者1,269人、都心の1日降水量が371.0mmで、この記録は半世紀以上たった現在でも最高記録です。19707月は関東南部で集中豪雨、19827月は長崎大水害で犠牲者299人、19949月は大阪北部で局地的大雨、そして前回の20067月は九州から本州にかけての記録的大雨で犠牲者30人と、戌年は豪雨災害が多い傾向にあるようです。果たして2018年はどのような一年になるでしょうか。
 


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