「三河地震について」

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。2018年4月14日、愛知県西部を震源とする1日3回の有感地震が発生しました。いずれの震源も北緯34.8度、東経137.1度、深さ10kmが2回、北緯34.9度、東経137.3度、深さ40kmが1回と、ほぼ同エリアでの発生になっています。そしてこの場所は1945年1月13日に死者2,300名以上を記録した三河地震(M6.8)の震源地にごく近い場所で発生した地震ということで、今後の動きに注目が集まってい...

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
2018年4月14日、愛知県西部を震源とする1日3回の有感地震が発生しました。いずれの震源も北緯34.8度、東経137.1度、深さ10kmが2回、北緯34.9度、東経137.3度、深さ40kmが1回と、ほぼ同エリアでの発生になっています。
そしてこの場所は1945年1月13日に死者2,300名以上を記録した三河地震(M6.8)の震源地にごく近い場所で発生した地震ということで、今後の動きに注目が集まっています。今回はこの1945年の三河地震について取り上げてみたいと思います。

1.地震の概要
三河地震は1945年1月13日午前3時38分、愛知県東部を震源とするM6.8の内陸直下型の地震として発生しました。岡崎平野南部や現在の安城市、西尾市、幡豆郡吉良町・幡豆町(共に現在は西尾市)、額田郡幸田町、蒲郡市などに局地的な大被害をもたらしました。最大震度は後年の調査により、震度7相当と見積もられています。プレート内活断層が起こした地震で、地表に明瞭な地震断層が出現したり、多数の前震などが確認されています。また震源地が三河湾の海底だったため、三河湾沿岸では最大31cmの小規模な津波も観測されました。
三河地震は、1945年の終戦前後に4年連続で1,000人を超える死者を出した四大地震「1943年 鳥取地震」(昭和18年9月10日)、「1944年 東南海地震」(昭和19年12月7日)、 「1946年 南海地震」(昭和21年12月21日)の一つとしても知られています。
この地震は深溝断層と横須賀断層の活動によって引き起こされましたが、深溝断層は愛知県指定天然記念物に指定されています。西尾市の妙喜寺には、地震の際に出来た10mにも及ぶ地割れ跡が残っています。現在ではこの地震の記録が風化しないようにと地割れ跡の上に上屋を設け保存されており、地震の激しさを示す遺構として残されています。実際に被災し、姉を亡くされた住職は、新聞のインタビューで「若い人に70年前の地震のことを言葉で伝えるのは難しい。生々しい体験をした被災者が亡くなっていく中、子供達に身近な場所で大きな災害があったことを、断層の存在を通して伝えたい」(平成27年1月13日、日本経済新聞『幻の震災語り継ぐ』)と語っており、妙喜寺は「震災を後世に伝えたい」という強い思いが感じられる史跡となっています。
妙喜寺 http://myokiji.com/company.html

2.被害状況
三河地震は震源が浅く、地震の規模がM6.8と比較的大きかったにもかかわらず、戦時中の報道管制によりあまり報道されることもなく、被害報告も僅かしか残されていませんでした。しかし地震被害を報告した当時の帝国議会秘密会の速記録集が発見され、1970年代になって愛知県防災会議が被害実態を把握するための調査にとりかかりました。
震源域の三河地域では昭和東南海地震よりも多くの死者が記録されており、死者1,180人、行方不明者1,126人、負傷者3,866人、家屋の全壊が7,221棟、半壊が16,555棟、その他2万4,311棟とされています。特に現在の西尾市を中心とした幡豆郡と、現在の安城市を中心とした碧海郡の2つの郡に被害が集中しており、死者2,652人に達したという記録もあります。亡くなられた方の死因については、他の内陸直下型の地震と同様に、家屋倒壊による圧死者が多かったと考えられています。就寝中に突然、強烈な地震動に襲われ、逃げる間もなく家が潰れたという状況でした。この地震の37日前に東南海地震があり、その揺れによる家屋の損傷が既に発生していたため、今回の揺れに耐えられなかった家屋が多かったようです。特に戦時中のため、殆どの家では家屋を修理することなくそのまま住み続けていたため、被害の拡大に繋がってしまいました。被害が甚大な地区では、どの家でも死者がでるほどの高い死亡率だったそうです。妙喜寺でも本堂が倒壊し、疎開していた国民学校の生徒と教師に死者が出ています。その他、平坂町(現・西尾市)では堤防が4m沈下して79ヘクタールの水田が海水に没したり、矢作古川周辺では液状化現象も見られました。
三河地震による被害は、20~30km四方の狭い範囲に集中していました。深溝断層が集落の中央をほぼ北から南に走った形原町金平地区では、断層の西側が東側へのし上がるように動きました。そのため全壊及び半壊の家屋は断層の上盤側に当たる西側に集中し、ほとんどすべての家屋が倒壊しました。反対に断層の下盤側となる東側は、地表に現れた断層に接した場所も含めて、倒壊した家屋は一軒もないという、活断層地震特有の被害になっています。

愛知県 歴史地震に学ぶ防災・減災サイト 
http://www.pref.aichi.jp/bousai/densho/index.html
*ブラウザの種類により、一部反映されない場合があります
  
愛知県 防災減災ガイド ダウンロード
http://www.pref.aichi.jp/bousai/densho/pdf.html

3.発光現象
三河地震では、地面が揺れる瞬間、あるいは地震の前触れとして、地面から光が出たという目撃証言が多くあります。これは宏観異常現象といわれ、大きな地震の前触れとして発生、ないしは知覚されると言われている、生物的・地質的・物理的異常現象とされるものです。
近年の岩石実験により、そのメカニズムが解明されてきました。
三河地震で発光現象を目撃した人は、
「地震の後、蛍光灯がぼやけた程度ぐらい辺りが明るくなった」「余震があるたびに明るくなり、明るくなった時ほど強く揺れ、あまり明るくならなかった時は揺れも小さかった」「余震の前後に空が明るくなって、稲光よりももっと白く光った」「地下からモワーッという感じで何とも言えない明かりが出て、夜でも懐中電灯が要らなかった」というような証言が得られています。
地震発光現象は1600年代から文献に登場しており、そのうちの85%が断層上もしくはその周辺で確認されたもののようです。三河地震のように余震のたびに光ったという記録は、数少ないかもしれません。なお1995年の阪神大震災の時にも、発光現象の目撃証言がありました。

4.今後はどうなる?
1945年の三河地震の前後ではどのような地震が起きていたのか、また三河地震はどのような地域に影響を及ぼしていたのでしょうか。
何と言っても特筆すべきなのが、1945年1月13日の三河地震(M6.8)が1944年12月7日の昭和東南海地震(M7.9)と、1946年12月21日の昭和南海地震(M8.0)の間に起きていた地震という点です。位置的にも南海トラフとの関連は決して無視できません。
そして、三河地震以降に起きていた目立った地震としては、まず愛知県西部や三河湾といった震源でM5を超える地震が1週間以内に15回以上起きていた以外では、三河地震の2週間後に新島・神津島近海でM5.3、震度2、また1ヶ月後に青森県東方沖でM7.1という大地震が発生していたことが挙げられます。
今回、2018年4月14日の愛知県西部の震源位置と同地域で過去に起きた事例では、その後に南海トラフ地震と関連の深い場所が揺れていた事例が見られ、今回の地震も切迫しているとされる南海トラフ巨大地震に繋がっていくのではないかとの懸念も持たれています。

現在、愛知県西部を震源とする地震は止まりましたが、南海トラフ地震は必ず発生します。発生するかしないかではなく、いつ発生するかというタイムラインに入っています。イザという時には落ち着いて行動出来るように、日頃から防災意識を高めておきましょう。
もうすぐゴールデンウィークです。この休みを利用して、各地域にある防災館を訪ねて防災体験学習をしてみるのはいかがでしょうか。

そなエリア東京 
http://www.tokyorinkai-koen.jp/sonaarea/

大阪市立阿倍野防災センター 
http://www.abeno-bosai-c.city.osaka.jp/bousai/bsw/d/a/bswda020.aspx

神奈川県総合防災センター
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/zn2/bousaicenter/homepage.html

名古屋大学 減災連携研究センター  
http://www.gensai.nagoya-u.ac.jp/

防災体験無料スポット るるぶ.com
各県の防災センターが検索できます
https://www.rurubu.com/season/special/tada/list.aspx?gc=7&p=2



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