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南海トラフ地震の避難計画について

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。南海トラフ地震は、M8~M9クラスの地震が30年以内に70~80%の確率で発生すると言われていますが、国の中央防災会議が前兆地震での避難計画についての報告書案をまとめました。今回はこのことについて取り上げたいと思います。1.これまでの経緯南海トラフ地震(南海・東南海・東海地震)は、これまでにも100年から150年周期で繰り返し発生してきました。直近の地震は1944年に昭...

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
南海トラフ地震は、M8~M9クラスの地震が30年以内に70~80%の確率で発生すると言われていますが、国の中央防災会議が前兆地震での避難計画についての報告書案をまとめました。今回はこのことについて取り上げたいと思います。

1.これまでの経緯
南海トラフ地震(南海・東南海・東海地震)は、これまでにも100年から150年周期で繰り返し発生してきました。直近の地震は1944年に昭和東南海地震、1946年に昭和南海地震が発生しており、東海地震の想定震源域は1854年の安政東海地震以来動いていませんでした。そのため将来必ず発生する東海地震を予知する目的で、24時間体制の観測体制が敷かれ、1978年には「大規模地震対策特別措置法(大震法)」が施行され、研究が続けられてきました。
もし異常な現象が捉えられた場合は、それが大規模な地震に結びつく前兆現象と関連するかどうかを緊急に判断するため、地震学研究者6名からなる地震防災対策強化地域判定会が開催され、データの検討が行われます。その結果、もうすぐ東海地震が起きそうだと気象庁長官が判断した場合、ただちにその旨を内閣総理大臣に「地震予知情報」として報告し、大震法に基づき「警戒宣言」を発令することになっていました。毎年9月1日の防災訓練では、この手順が行われているのをニュースで目にしていると思います。
東海地震だけではなく、南海・東南海・東海を含めた「南海トラフ地震」という考え方になったのは、2011年3月11日に発生した東日本大震災がきっかけです。この時は岩手県から茨城県までの南北500キロが震源域になり、広範囲で地震が連動するのを目の当たりにしました。東海地震が特別視されてきたのは、①震源が陸域に近く、地下の異常を捉えやすい ②1944~46年の南海トラフの地震の際に断層が動かず、ひずみがたまっている、などと考えられてきたためです。
しかし、この40年間で観測網が整備され研究が進むと、「地震予知は出来ない」との見方が逆に強まりました。予知が出来なければ警戒宣言は出せず、大震法の前提自体が崩れます。更に前回の南海地震から70年以上が経過し、東海地震単独ではなく、南海トラフ全域で起こる巨大地震を警戒する必要が出て来ました。これまで東海地震が単独で発生したことはなく、大震法見直しや広域での防災対策を求める声が高まり、2016年9月より新たな防災体制の議論が始まりました。

2.見直しの内容
見直しでは、大震法に基づく計画に代わり新たに南海トラフ沿いの広域で、事前避難などを含めた防災計画を策定することを求めました。
まず避難を開始する前提として「予兆」を捉えた場合ではなく、南海トラフのどこかで実際に地震が発生した場合を想定しました。南海トラフの地震は、これまで駿河湾から四国沖にかけて複数の震源が同時に、もしくは32時間後や2年後などの時間差で発生しています。このため、南海トラフの東側で大地震が起きてからの3日間程度は、「大規模地震の発生が特段に高い」として、被害がなかった西側沿岸部の住民も避難することを提案しました。4日目以降や、巨大地震よりも一回り小さい「前震」らしい地震が発生した場合は、高齢者や自力避難が困難な人は一週間ほど安全な場所に避難するとしました。
そして南海トラフの地震について、「臨時」と「定例」の2種類の情報が新たに発表されることになりました。臨時情報は、①南海トラフ沿いでM7以上の地震が発生するなどして、大規模地震と関連するか調査を開始・継続 ②大規模地震の可能性が高まった ③大規模地震の可能性が高くなくなった、場合にそれぞれ気象庁が発信します。

3.避難計画報告書案
当初は南海トラフのどこかで実際に地震が発生した場合の避難を想定しましたが、前兆となり得る現象が起きた場合、被災していなくても避難を始めるなど、住民や企業がとるべき防災対応が示されました。国は今後、対応をより具体化させた指針を作成し、自治体や企業には指針に基づく防災計画の策定を求めます。
前兆現象としては、①巨大地震の想定震源域のうち、東側か西側のどちらかをM8以上の地震が襲う「半割れ」②想定震源域の一部でM7以上の地震が起きる「一部割れ」③想定震源域で断層がずれ動く「ゆっくりすべり」の3つです。
前兆現象が起きた場合「臨時情報」が出されますが、①~③のいずれかに当たると評価された時には、最短2時間以内で2回目の発表が行われます。その上で、
①の場合:直近の2事例(昭和と安政)で東西が連動した地震が起きているので、揺れに襲われていない側でも、地震発生後の避難では津波到達までに逃げ切れない地域の住民と、逃げ切れない可能性のある地域の高齢者や障害者らのあらかじめの避難
②の場合:過去の事例から①ほど大地震が起きる可能性は高くないため自主避難を基本とし、期間は一週間程度
③の場合:避難を求めず、日常生活の中で警戒レベルを引き上げる
以上の3パターンに分けました。
企業は①、②とも原則的に事業は継続します。内閣府は年明け以降、自治体や企業が防災計画を策定するための指針作りを開始します。

4.事前避難の課題点
臨時情報が発表された際に、社会が混乱に陥る可能性があります。住民の不安や動揺を抑え、冷静な避難行動に結びつけるには、詳細な指針や防災計画の策定が不可欠ですが、まだまだその動きは始まったばかりです。
南海トラフ巨大地震は連動して動いているのも事実ですが、ほぼ同時に発生したり25時間後に発生した場合もあれば、直近の昭和南海地震と昭和東南海地震の時は2年間の間隔がありました。そのため一週間の避難も空振りに終わることもあり得ます。
そしてどこで一週間の避難生活を行うのか、その環境整備も求められます。特に高齢者や病人など、医療や介護が必要とされる方々もいらっしゃいます。その方々を収容できるだけのスペースがあるのか、避難期間中の体調管理はできるのか等、様々な問題が存在します。

内閣府は今年3月、巨大地震が発生時に3m以上の津波などが想定される29都道府県707市町村を対象にアンケート調査を行い、699市町村が回答。臨時情報発表後の避難勧告や避難指示などの発令について、165自治体(23.6%)が「検討の必要なし」と回答しました。その理由としては「予測の確度が高くない」「情報の内容がよくわからない」などが挙がりました。「検討の必要あり」は498自治体(71.2%)でしたが、避難勧告などを「既に検討している」としたのは36自治体で、全体の僅か5.2%でした。一方、「避難所を開設し、地震が発生しなかった場合の補助制度を整備してほしい」といった要望もありました。
「事前避難」と言うのは簡単ですが、実際に避難場所を開設し、そしてそこで住民達が生活するための食事を始めとする必需品も膨大な量、そして経費もかかります。検討を考えている自治体も、現実的な問題に直面し、前に進めないというのが実情だと思います。
南海トラフ巨大地震は必ず発生します。それが連動ではなく単発だとしても、必ず発生します。そして該当地域以外に居住する人々も、ひとたび大地震が発生すると、その後、数年~十数年の影響が及びます。行政を当てにするのではなく、私達一人一人が防災意識を高め、身の安全について考えていく必要があるのではないでしょうか。


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