2016年を振り返る その1

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2016年も世界では大雨、干ばつ、竜巻、台風、ハリケーン、地震、火山噴火と様々な自然災害が多発しました。今回は2016年の代表的な自然災害の内、地震について振り返ってみたいと思います。

まず自然災害ではありませんが、12月23日に新潟県糸魚川市で大規模火災が発生しました。被害に遭われた方には、心からお見舞いを申し上げます。この火災は鍋の空焚きが原因だったようですが、折からの強風に煽られて大変な大火となってしまいました。空気が乾燥している冬場は、火の取り扱いには細心の注意を欠かさないようにしたいと思います。

1.国内の地震
(1) 熊本地震
2016年も多くの地震がありましたが、その中で特筆すべきは、やはり4月に発生した熊本地震です。4月14日にM6.5の地震が発生し、益城町で震度7が観測されました。この地震に対する余震は、その日だけでも震度6弱が1回、震度5弱が1回、震度4以下が37回と、総回数が40回に上りました。翌日15日は震度6強が1回、震度5弱が1回、震度4以下が110回と、総回数が112回にも上りました。そして最初の地震が発生した約28時間後にはM7.3の地震が発生して、再度益城町で震度7が観測されました。震度7は阪神大震災、新潟県中越地震、東日本大震災でも観測されましたが、同じ地域で震度7が2回観測されたのは観測史上初めてのことになります。この地震は当初14日の地震が「前震」、16日の地震が「本震」になるとの見解が気象庁から発表されました。しかし後から大きな地震が発生して初めて「前震」だったことが判明するため、現在気象庁では「前震」という言葉を用いないようになりました。
阪神大震災の後に住宅の耐震基準が見直され、震度7にも耐える構造になりました。住宅メーカーも耐震実験を重ね、丈夫な住宅づくりに努めていました。しかし続けて2回も震度7に襲われるという予測は誰もたてておらず、新しい基準で造られた建物にも多くの倒壊被害が出てしまいました。
よく地震特集番組で目にしますが、某研究所が行った耐震補強をした家としていない家を震動台で揺らすと、補強をしていない家だけが崩れてしまう映像をご覧になったことがあると思います。映像の公開はしていませんが、実は耐震補強をした家を再度揺らしたところ、倒壊してしまいました。東日本大震災の時にも多くの地域で震度6弱や強が観測されました。一見何の被害が出ていないように見える家屋も、家の中の見えない部分はどうなっているか分かりません。次に大きな地震に襲われた際には、倒壊の可能性も考えられます。せめて目に見える外側の部分のみでも、土台部分に亀裂が入っていないか等の確認をしておきましょう。

(2) 三重県南東沖地震
4月1日に三重県南東沖を震源とするM6.5の地震が発生しました。震源地が海上だったので最高震度は4でしたが、この地震の発生した場所は1944年の昭和東南海地震の震源に近く、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界付近のため、切迫する南海地震との関連が気になる地震です。この日は新年度の初日に当たり、役所や会社では新入社員や移動初日の人も多い日でした。移動したての防災担当者が、何をしていいのか分からずに戸惑っていたという声もあちこちで聞こえてきました。災害は時を選ばないで襲ってくることを、肝に銘じていたいと思います。
2017年1月3日には、上記とほぼ近い場所でM4.8の地震が発生しました。この地震の震源は深さ380kmと深く、震度が観測されたのが東北から関東地域でした。1月4日にフィジー諸島でM6.9の地震がありましたが、この2日前にも500kmを超える深い場所で、M5.3とM6.3の地震が発生しています。深発地震の後に必ずしも大地震が発生するわけではありませんが、「南海トラフ地震が2017年に発生してもおかしくない」と述べる専門家もおり、注意しておきたい地震です。

(3) 緊急地震速報の誤報
8月1日に、関東地方を震源とするM9.1、最大震度7という緊急地震速報が一部の人に配信されました。緊急地震速報は一般向けと鉄道事業者等の高度利用者向けがあり、今回の誤報は高度利用者向けのものでした。これはどこか1ヶ所の地震計で揺れを感知したら速報が配信されるようになっており、千葉県富津市にあった地震計で落雷によるノイズを観測し、配信されたのが原因のようでした。2013年にも奈良県を震源とする最大震度7の地震という、緊急地震速報の誤報がありました。この時は海底地震計で観測したノイズを、地震の揺れとして誤って計算したことが原因でした。
いずれも地震が本当に発生しなかったことは良かったですが、速報を受信した際にどのような行動をとるかが大切になってきます。年末の12月28日に茨城県北部を震源とするM6.3の地震の際にも、緊急地震速報が配信されました。該当地域にお住まいの方は、この時にどんな行動をとったでしょうか?前もって揺れが分かるのは有り難いですが、技術の限界もあります。改めて揺れが始まった時のご自身の行動を確認してみましょう。

(4) その他の地震
2016年は他にも6月に北海道内浦湾で震度6(M5.3)、10月に鳥取県中部で震度6(M6.6)、11月に福島県沖で震度5弱(M7.4)の地震が発生しました。福島の地震の際には津波注意報も発令されました。そして12月には茨城北部で震度6弱(M6.3)の地震がありました。
気象庁によると震度1以上の地震は昨年の3.5倍にもなり、一年間で6566回の地震を観測し、東日本大震災以降では最大の数字になったそうです。そのうち震度5弱が18回、震度5強が5回、震度6弱が7回、震度6強が2回、そして震度7が2回に上ります。
首都直下型地震や南海トラフ地震が確実に近付いてきている現在、改めて防災対策を見直しておくことが大切になります。
東京都防災ポケットガイドブック
 http://www.bousai.metro.tokyo.jp/bousai/1000031/1000804.html
消防庁防災マニュアル
 http://www.fdma.go.jp/bousai_manual/

2.外国の地震
2016年は外国でも大きな地震が発生しました。そのうちM7を超える地震は、1月にカムチャッカでM7.2、4月にバヌアツでM7.3、5月に南太平洋でM7.2、7月にマリアナ諸島でM7.7、8月にニューカレドニアでM7.6、南大西洋でM7.4、北大西洋でM7.4、9月にニュージーランドでM7.2、11月にニュージーランドでM7.8、エルサルバドルでM7.2、そして12月はソロモン諸島でM7.8、パプアニューギニアでM7.9、M5以上の地震は数限りないというような状況でした。
環太平洋のエリアは地震が当たり前の地域ではありますが、2016年はM6を超える地震がイタリアで8月と10月に発生して、それぞれ300名近くの犠牲者が出てしまいました。ニュージーランドでも多くの地震が発生しました。またミャンマーや韓国、チベットなど、余り地震が発生しない地域でも地震があり、被害が出ています。地震がない地域では建築物の構造も日本とは異なり、M5クラスの地震でも大きな被害を生む場合があります。

2016年は国内・国外で多くの地震があり、地球自体の活動が活発になっているように感じられます。2017年もまだ5日しか経っていませんが、フィジーでM6.9、福島沖でM5クラスが2回発生するなど、その動きが活発化しているようです。日頃から防災意識を高めていきたいと思います。
次回は「2016年を振り返る その2」として、火山噴火を始めとする地震以外の自然災害について振り返ってみたいと思います。



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