2017年を振り返る

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2017年の酉年は、善き流れは一層善き流れとして未来へきちんと繋ぎ、結ぶ。そして悪きものは酉年にてすべてを清め、改め、浄化して、明日へと繋ぐことがないようにしっかりと清め改めるという意味を持つ年でした。

今回は2017年の自然災害を振り返ってみたいと思います。

 

1.地 震

(1) 日本国内

気象庁のまとめによると、2017年に国内で発生した震度1以上の地震は2,025回にのぼりました。熊本地震があった2016年は6,500回を超えたので、その3割ほどになる少ない回数でした。また比較的大きな地震も少なかった一年で、震度4の地震は32回、震度5弱は228日の福島沖、71日の北海道胆振地方、72日の熊本県阿蘇地方、106日の福島県沖の4回、震度5強は620日の豊後水道、625日の長野県南部、711日の鹿児島湾、98日の秋田県内陸部の4回、震度6以上の地震はありませんでした。

地震の規模を示すマグニチュードで見ると、最大のものは59日に宮古島近海を震源としたM6.4106日に福島沖で発生したM6.3921日に三陸沖で発生したM6.3が挙げられます。

昨年で特筆すべき点は、東海地震の事前予知を基本にした防災計画が全面的に見直されたことです。これは地震の事前予測は不可能ということを認めたことになります。なおこの件については、次回に詳述します。

(2) 海 外

比較的静かだった日本国内に対して、海外ではM7を超える地震が12回も発生しました。そのうち2回はM8を超えています。昨年発生した最も大きな地震は、122日の南太平洋ソロモン諸島でのM8.4になります。しかし震源の深さが170kmと深かったため、特に被害はありませんでした。

98日にはメキシコ太平洋側チアパス州沖でM8.2の地震が発生し、102人の方が亡くなりました。そして20日後の919日には、今度はメキシコ中部を震源とするM7.1の地震が発生し、369人の方が亡くなりました。この時には首都のメキシコシティでも建物倒壊などかなりの被害が発生しました。地震の発生が日中だったため、幾つかの小学校が倒壊して、多くの児童が犠牲になりました。またこの919日は、32年前の1985年の同じ日にも1万人近くが亡くなった大地震が発生しており、午前中に各地で避難訓練が行われたその午後にまさかの大地震発生でした。メキシコシティは震源地から約90キロほど離れていますが、元々は湖を埋め立てた土地のため地盤が悪く、多くの建物の倒壊や一部損壊が発生してしまいました。筆者は地震発生2日後にメキシコヘ行きましたが、往復の飛行機で日本の緊急援助隊と一緒になりました。国内ではあまりニュースにも取り上げられませんでしたが、メキシコの空港ではそこに居合わせた一般のメキシコの人々から、救助に来てくれたという感謝の思いの拍手を受けていました。

1113日にはイランとイラクの国境付近でM7.3の地震が発生し、500人近くの方が亡くなりました。この地震が昨年では最も犠牲者が多く出た災害でした。

 

2.火山活動

2017年は環太平洋火山帯での噴火数が、近年では最高のレベルになってきました。同時に33もの火山が噴火していたり、コスタリカでは3つの火山が同時に爆発的噴火を起こしました。以前より噴火が続いているメキシコのポポカテペトル山では、9月の地震の後、その活動が一時的に活発になりました。またインドネシア・バリ島のアグン山では、噴火の兆候が現われて近隣住民が避難してから1ヶ月以上も経過してからの大噴火となりました。一時的に空港が閉鎖されたため、観光客が足止めになったりしましたが、事前避難のため人的な被害はありませんでした。

国内での火山活動は比較的静かでした。日光の男体山が新たに「活火山」に指定されましたが、現在のところ噴気活動は認められません。一方、20119月に噴火した新燃岳が6年ぶりに、201311月に活動が始まった西ノ島が201511月以来、15ヶ月ぶりに活動が再開しました。阿蘇山は20148月以来出されていた噴火警戒レベル2が、レベル1の「活火山であることに留意」に引き下げられました。

 

3.台風などの風水害

日本には毎年数個の台風が上陸しますが、2017年もいままでにはない動きをする台風が発生しました。

72日に発生した台風3号は、九州に上陸して日本列島を横断して行きましたが、台風通過後も福岡県と大分県では豪雨が続き、平成297月九州北部豪雨が発生し、甚大な被害が出ました。7月下旬頃になると熱帯低気圧が多発し、21日から30日の10日間で台風が6個も発生し、7月の台風発生数は8個となり史上最多タイ記録となりました。723日には4個の台風が同時に存在しました。これは1994年以来、23年ぶりのこととなります。

また20日に南鳥島付近で発生した台風5号は、台風として19日間も存在し、これまでで1位タイの長寿台風となりました。台風5号は日本のはるか東の太平洋上で大きな楕円を1周描くような進路をとり、小笠原諸島付近を迷走した後、31日には950hPaまで急速に発達して「非常に強い」台風へと勢力を強めて九州に接近しました。87日には室戸岬付近を通過し、和歌山県に上陸してから日本海側へ抜け、8日に温帯低気圧になりました。

1016日に発生した台風21号は、強風域が半径800km以上、中心付近の最大風速が44m/s以上の「超大型」台風になりました。静岡県掛川市付近に上陸した時の中心気圧は950hPa、最大風速は40m/sでした。「超大型」での日本への上陸は、台風の確実な記録が残る1991年以降初めてのことでした。

9月には大西洋でハリケーン「イルマ」が発生し、ハリケーンの等級として最大の「カテゴリー5」に発達しました。「カテゴリー5」は風速70m/s以上で、多くの建物が破壊され、幹線道路が切断される状態を指します。直撃されたカリブ海の島々では、建物の95%が何らかの被害を受けた島や、ほぼ居住不可能なまでに破壊された島もあり、甚大な被害が発生しました。「イルマ」は大西洋で発達したハリケーンの中で、過去最強のものでした。また直後にはハリケーン「マリア」が発生し、プエルトリコを直撃し、強風と豪雨に伴う「壊滅的」な洪水に襲われました。

 

2018年が始まったばかりの15日、富山県を震源とする地震と茨城沖を震源とする地震が3秒違いで発生し、緊急地震速報が流れるという出来事がありました。これは二つの地震を一つの地震と捉えた結果の誤報でした。また同日の夜中、日付としては翌日になりますが、千葉県北西部を震源とするM4.8の地震が発生し、東京23区や横浜市で震度4が観測されました。

比嘉良丸氏によると、これらの地震は啓示的には震度5強以上が発生し、その動きが関東の内陸部を中心に広がり、その後震度7クラスの地震へと繋がり、最終的には一気に地殻変動へ連鎖連動してゆく流れの地震であると伝えられていたそうです。幸いにも小さな震度で済みましたが、油断出来ない状況が続いているようです。イザという時には自分や家族を守るという強い意識を持ち、物事が起きた際の集合場所の取り決めや連絡方法など、すべての物事に意識を傾けきちんと決めておくことは大切なことになります。

110日には中米・コスタリカのカリブ海で、M7.6の大地震が発生しました。幸いにも津波は観測されず、また震源地が陸地から離れていたので、被害もありませんでした。

また現在夏になる南半球のオーストラリア・シドニーでは、観測史上2番目に高い47.3℃を記録、反対に冬の北半球のアメリカは大寒波に襲われ、ニューヨークのマンハッタンでは25cmもの降雪がありました。12月に大規模な山火事に襲われたカリフォルニアでは、大雨による洪水と土石流に襲われました。

新しい年が始まったばかりで、大地震、洪水、異常高温、寒波などに見舞われています。今年は戌年ですが、過去の戌年を振り返ると19589月の狩野川台風では犠牲者1,269人、都心の1日降水量が371.0mmで、この記録は半世紀以上たった現在でも最高記録です。19707月は関東南部で集中豪雨、19827月は長崎大水害で犠牲者299人、19949月は大阪北部で局地的大雨、そして前回の20067月は九州から本州にかけての記録的大雨で犠牲者30人と、戌年は豪雨災害が多い傾向にあるようです。果たして2018年はどのような一年になるでしょうか。
 


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