全国地震動予測地図について

全国地震動予測地図について

 

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。

626日に、2018年版の全国地震動予測地図が発表されました。今回は、この予測地図について取り上げてみたいと思います。

地震調査研究推進本部 全国地震動予測地図 2018年版

 

https://www.jishin.go.jp/evaluation/seismic_hazard_map/shm_report/shm_report_2018/

 

1.全国地震動予測地図とは

全国地震動予測地図は、将来日本で発生する恐れのある地震による強い揺れを予測し、予測結果を地図として表したもので、国の地震調査研究推進本部により2005年に初めて公表されて以来、毎年評価を改定して結果が公表されています。

全国地震動予測地図は、地震発生の長期的な確率評価と強震動の評価を組み合わせた「確率論的地震動予測地図」と、特定の地震に対して、ある想定されたシナリオに対する強震動評価に基づく「震源断層を特定した地震動予測地図」の2種類の性質の異なる地図から構成されています。

①「確率論的地震動予測地図」

日本及びその周辺で起こり得るすべての地震に対して、その発生場所、発生可能性、規模を確率論的手法によって評価し、さらにそれら地震が発生した時に生じる地震動の強さをバラツキも含めて評価することにより、一定の期間内に、ある地点が、ある大きさ以上の揺れに見舞われる確率を計算することにより作成されています。地点ごとに地震ハザード評価を実施し、地震動の強さ・期間・確率のうち2つを固定して残る1つの値を求めた上で、それらの値を示したものになっています。

「確率論的地震動予測地図」には、いろいろな種類のものがありますが、代表的なものとしては、今後30年以内に各地点が震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を地図として示したものがあります。

②「震源断層を特定した地震動予測地図」

ある特定の断層帯で発生する地震について、その地震が起きた時に断層周辺で生じる揺れの大きさを予測し、地図で示したものです。断層破壊の物理モデルに基づき、複雑な地下構造を考慮した地震波動伝播のシミュレーションを実施することにより、断層近傍域で発生する強い揺れを精度よく予測することが可能となっています。この地図を活用した例として、ある震度以上の揺れにさらされる人口の分布を示すものがあります。

 

2.2018版の特徴

予測地図は、M89級の地震が起きている南海トラフなどのプレート境界や、主要な活断層、プレート内で起きる地震の履歴を反映して作られます。震度6弱は、耐震性の低い木造家屋やブロック塀などの構造物が壊れる目安とされています。

2017年版との違いは、北海道東部の釧路市が22ポイント増の69%、根室市が15ポイント増の78%と大幅に増加しています。これは北海道太平洋側の千島海溝で起きる地震の規模と確率が見直され、M8.8以上の巨大地震が30年以内に発生する確率が740%と推定されたためです。

都道府県庁の所在地では、首都直下地震が懸念される関東南部の千葉市が85%で最も高く、横浜市が82%、水戸市が81%となり、前回版に続いて高確率となっています。東京は48%でしたが、都庁付近の地盤が比較的固いためで、湾岸部などでは80%を超す地域が広がっています。

100150年程度の間隔で起きる南海トラフ地震の震源域周辺では、高知市が75%、静岡市が70%などで、前回版から1ポイント上昇しました。

各地の確率は、防災科学技術研究所のウェブサイトで公開されています。30年以内に震度6弱以上に見舞われる確率が3%以上の「高い」地域は、オレンジや赤で示されています。最も濃い赤は26%以上で、約100年に1度以上の頻度となります。6%は約500年に1度、3%は約1000年に1度の頻度になります。

防災科学技術研究所 J-SHIS 地震ハザードステーション

  

http://www.j-shis.bosai.go.jp/map/

J-SHIS  Mapの使い方

  

http://www.j-shis.bosai.go.jp/usage

 

3.地震動予測地図を見る時の注意点

●「確率が低いから安全」ではない

日本は世界的にみると地震による大きな揺れに見舞われる危険性が非常に高く、過去200年間に国内で大きな被害を出した地震を調べると、平均して海溝型地震は20年に1回程度、陸域の浅い地震は10年に1回程度起きています。このため、自分の地域で最近地震が起きていないからといって安心はできません。

日本国内で相対的に確率が低い地域でも、1983年日本海中部地震(M7.7)2005年福岡県西方沖地震(M7.0)2007年能登半島沖地震(M6.9)のように、大きな地震が発生し、強い揺れに見舞われて大きな被害が生じました。1995年兵庫県南部地震(M7.3)2016年熊本地震(M7.3)は、確率としては比較的高い所でしたが、直近には大地震が起きていなかった場所で発生しました。

また予測地図の確率は、日本全国を250m四方のメッシュで区切り、算出されています。そのため県庁や市町村庁のある場所の地盤強度により、数値が影響されます。地盤が強い場所では確率が低くなりますが、その周辺地域の地盤は異なる可能性もあります。

●「地震動予測地図」には不確実さが含まれています

予測地図は最新の知見に基づいて作成されていますが、使用できるデータは限りがあるため、結果には不確実さが残ります。地震計が設置されたのは明治以降の100年少々で、近代的観測データがあるのは、地震が起きてきた長い歴史のうちのごく僅かの期間です。また国内には、活断層調査等がまだ十分でない地域があります。このような理由から、現時点では確率が低くても、今後の調査によってこれまで知られていなかった過去の地震や活断層の存在が明らかにされ、確率が上がる可能性があるなど、不確実性が含まれています。

 

4.いま、自分で出来ること

地震発生確率が「高い」「低い」に関係なく、まずは防災を「他人事」ではなく「自分事」にすることが必要です。

今回の大阪地震では、ブロック塀の倒壊や部屋の本棚が倒れることにより犠牲になられた方もおられました。まずは自分の家の中、その周囲、そして自分が住む地域がどのような所かを、この機会に是非確認してみることをお薦めします。

以下に、身近な地域の防災情報を確認できるサイトを紹介します。

 

産業技術総合研究所 活断層データベース

  

https://gbank.gsj.jp/activefault/index_gmap.html

国土地理院 都市圏活断層図

  

http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/active_fault.html

国土交通省 ハザードマップポータルサイト

  

https://disaportal.gsi.go.jp/

国土交通省 地点別浸水シミュレーション検索システム

  

http://suiboumap.gsi.go.jp/ShinsuiMap/Map/

防災科学技術研究所 地震ハザードカルテ

  

http://www.j-shis.bosai.go.jp/labs/karte/

政府広報 災害時に命を守る一人一人の防災対策

  

https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201108/6.html

内閣府 防災情報のページ 南海トラフ地震対策

   http://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/index.html

 

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